オステオパシーとは

オステオパシーは症状や病変がなぜそのように起こっているのか原因を追求していき、その問題の根源を必要に応じて施術していく医学です。全体のつながりを考え、症状に対してなぜそれが起こり、どういうメカニズムで起こっているのかを、現代医学で使われている基礎医学的理論に基づいて考えていきます。したがって、その人にとってオステオパシーが必要なのか、現代医学的介入が必要なのか、その人にとって最善の判断をしていく、人が中心となるホリスティック(全身的)な医学です。

物事が起こるのには必ず理由があります。オステオパシーには独自のみかたがあり、現代医学では診断できないレベルの問題も把握し、対応することができます。昨今人工知能のAIにどんどん仕事が取って代わられてる時代ですが、オステオパシーは微細な触診力が必要で、AIで行える職種ではありません。この先の職業として生き残れる職業でもあります。今後の医療環境を考えると、予防医学としての重要な役割があると考えております。

オステオパシーの哲学
①体は1つのユニットである
②構造と機能は相互関係にある
③人体は自然治癒力・自己調整力を持つ
④オステオパシーの施術は以上に基づいて行われる
オステオパシーはテクニックに対してオステオパシーとの名前がついているわけではなく、この哲学に則ってアプローチをする事こそがオステオパシーです。

世界の状況とJCO

アメリカでは医師が行う医療行為も含めて発達し、それゆえ早期に国家資格として認められました。欧州・オセアニアでは手技を中心に発達し(投薬・手術はできない)、オステオパシーの安全性・有用性が認められ、次々と国家資格となっている国が増えてきています。オステオパシー国際連盟(OIA)が中心となり、世界中で同じ水準の施術が受けられるよう、WHOでガイドラインが作成されました。
2018年にOIAはWHOの公式パートナーとなりました。

日本では、1980年代後半より世界との交流が始まり、日本オステオパシー学会の活動によって海外から様々なオステオパシーの技術が入ってきました。技術的には欧州の内容を上回るものが導入されており、JCOのカリキュラムにも反映されております。オステオパシーの哲学に沿って使うことで、高い効果を発揮しますが、その修得には学校教育が不可欠であるというのが世界認識です。

ストレイン/カウンターストレインを創始したジョーンズD.O.の娘婿のゲーリングD.O.がJCOの名誉顧問でもある為、直系ならではのジョーンズ・ストレイン/カウンターストレインの特別授業も行われています。
また日本オステオパシー学会と筋肉エネルギーテクニックの創始者であるミッチェルファミリーとの繋がりによって、詳細な筋肉エネルギーテクニックの知識などもJCOのカリキュラムに反映されています。

創始者やその直系の方々から最先端の情報が入ってくることもJCOの特色となっています。3年間で基礎医学とオステオパシーの哲学および技術を学ぶことは、知識をインプットすることに過ぎず、その知識をアウトプットすることがインターンの1年間になります。このインターンが有るからこそ知識を活かす事が出来るようになります。このインターン制度が有るのは日本ではJCOのみとなっております。(OIAの推奨インターン時間1000時間をクリアしています)
卒業後も日本オステオパシー学会やOB会など卒後教育の充実によって世界レベルのオステオパシーが学べる環境となっています。

日本におけるオステオパシーの将来

オステオパシーは日本ではまだまだ認知度が低いことは否めません。それは正規のオステオパスの人数が少ないことによります。JCOはJOA日本オステオパシー学会の教育機関でありますが、JOF日本オステオパシー連合の認定校とされており、より多くのオステオパスを全国に排出しています。JCOで基礎を築き、さらに発展できるよう卒後もJOA・JOFの協力の下にバックアップしていきます。

オステオパシーは主訴と違う将来の病気の原因となりかねない、本人の気づかない問題等も発見することができ、主訴と合わせて改善します。
多くの人が生涯現役で楽しく暮らせるようお手伝いすることがオステオパスの仕事です。

 予防医学が注目されている昨今、私達は手技によって人々の健康の改善と増進に携わりながら、生活指導も含め、健康に対する意識変革にも貢献できる、非常に重要な医学であり科学です。