オステオパシーに関する質問
- カイロとオステオパシーは何が違うのか?
基本的な考え方とテクニックの種類が違います。
オステオパシー(osteopathy)という名前を知っている人は、大変少ないでしょう。以前は「整骨医学」と訳されていましたが、実はもっと広い意味があるのです。ですから、訳さずそのまま「オステオパシー」という名前で呼ぶことが誤解を招かず適切だと思います。
オステオパシーとは自然治癒力を充分に活かして、身体が本来持っている機能性を取り戻し、健康に導く医学です。オステオパシーはアメリカでは年間5千万人もの人々がその恩恵を受けている立派な医学ですが、日本では情報不足であまり知られていません。
「カイロプラクティック」という名前は、日本でも多くの人に知られるようになりましたが、これもアメリカ医学です。オステオパシーとカイロプラクティックは、自然治癒力を活かすことや手技施術がメインであること等、よく似ていますが、哲学やアプローチの仕方が異なります。
- 世の中に手技療法はたくさんあるが、他の手技療法とどこが違うのか?
他の療法と異なるところは身体を部分ではなく1つのユニットとして施術することです。腰痛でも腰から施術はしないかもしれません。又最後まで腰を触らないで施術が終るかもしれません。
- 国家資格を持っていても施術効果がでないのですが?
国家資格のある手技療法とは違うテクニックを使い施術するので、効果抜群です。オステオパシーは部分ではなく、全身を視野に入れて施術を行います。
- オステオパシーは今、どういう状況で今後どうなりうるか?
オステオパシーは最近注目を集め始めていますが、日本ではまだまだ認知度が低いことは否めません。それは正規のオステオパスの人数が少ないことによります。JCOはJOFの唯一の認定校としてより多くの優れたオステオパスを全国に向けて輩出し、卒後もJOA・JOFの協力の下にバックアップしていきます。環境破壊や社会の枠組みの転換等、目に見えない様々なストレスの中で生活する現代の日本人は、精神的にも肉体的にも健康を害しやすくなっています。オステオパシーは身体全体を1つのものとして施術するので、主訴と違うが将来の病気の原因となりかねない、本人の気づかない臓器の不調等も合わせて改善します。それはストレスに負けず、病気になりにくい身体を作ることにつながります。精神的な苦痛も、体のバランスを取り戻すとともに解消されることがあります。多くの人が生涯現役で楽しく暮らせるよう、お手伝いすることがオステオパスの仕事です。
日本人は、今後ますます病気の治療により、病気の予防の大切さや自然治癒力に意識を向けていくでしょう。私達は手技によって人々の健康の回復と増進に携わりながら、健康に対する意識変革にも貢献していきたいと願っています。
- オステオパシーを体験してみたいが、近くで良い先生を教えて下さい。
オステオパシー学会(JOA)、日本オステオパシー連合(JOF)のHPで紹介しておりますので参照下さい。
学校に関する質問
- 学費等の費用が気になりますが?
事前に計画的に貯蓄をして在学中は勉学に専念することをお勧めします。
- 書かれている費用以外にかかりそうな費用は(学習に関連して)他にありますか?
教材費、教科書代が必要となります。学科、年次によっても異なりますが、年間10万前後必要です。
- 授業は難しいですか?
当然のことですが、授業中は授業を集中して聴き、予習復習を怠らなければ習得できます。
- 4年で形になるのですか?
なります。カリキュラムに即して学習して頂ければ大丈夫です。もちろん、まじめに修学して頂くことが前提となります。
- 専門課程から入って、ついていけるか?
自分の基礎医学知識の足りない部分等を別途受講することも可能です。さらに海外のオステオパシーの教育機関での解剖実習でより正確な知識を学びます。
- インターンの仕組みは?
3年間オステオパシーの知識とテクニックを学んだ後、指定の施術院で臨床の現場を体験し、最終的にはスーパーバイザーの監督下で相談しながら実際に施術を行い、独立開業できるスキルを身につけます。2年次から臨床見学を開始し、4年次実際にクライアントへの施術の不安解消と準備をすることが可能です。
学校に関するその他の質問
- 素人でもやっていけますか?
カリキュラムに沿って学習すれば大丈夫です。
- 仕事をしながら通っても大丈夫ですか?
理想的には時間がたくさんあればそれだけ勉学に励めますが仕事の量にもよります。
- 授業時間以外、どれ位オステオパシーに費やせば卒業時点でそれなりの力をつけられますか?
それは個人差がありますので、どの位という時間の設定はできません。まずは授業に集中して頂くことをお勧めします。
- 一人暮らしで練習相手は?また実践できる場所があるのかを教えて下さい。
学校の講義のあき時間を利用して学生同士で練習しています。
- 宿のあっせんは? (引越しまでの間)寮とかは?(施術テーブルとか参考書とかおいたりして ⇒ 無理でしょうか?)
宿のあっせんは残念ながら行っておりません。親戚の方や知人の方にお尋ねになって下さい。
又、寮制度は現状では無理な状況ではありますが、そういった福利厚生面での充実も計っていければと思っております。
- 休みはどの位あるのか?
長期休暇は以下になります。
・夏休み → 8月の1ヶ月間
・冬休み → 年末年始の約2週間(年度によって多少変わります)
・春休み → 3月の最終週~4月の第一月曜日前日迄の約10日間
MRO(J)に関する質問
- 講義時間と内容は? 取れる資格は? MRO(J)の概要も教えて下さい。
授業時間と内容の詳細は入学案内のカリキュラムをご覧下さい。OIAの教育基準を見すえた充実の講義内容です。取れる資格は以下です。
1.JOAを始めJOF所属団体の会員となる資格が得られます。
2.JOF所属団体に入会後、MRO(J)試験の受験資格が得られます。特に国家資格がない方はMRO(J)を取得する唯一の方法です。
3.卒後教育の充実したOB会(知音会)に入会の資格ができます。開業をお考えの方には力強い味方となってくれるでしょう。
なお、MRO(J)はオステオパスとしての判断基準ともなる資格です。現在、日本国内ではオステオパスの国家資格はありませんので、重要な目安となるのです。MRO(J)試験合格者はJOF商標登録の日本の「オステオパス」を使用することが出来ます。
- 学校に入らなくてもMRO(J)を取れるようですが、その場合は何年位かかりますか?
第一段階 国家資格取得:医師、歯科医師、柔道整復師、鍼灸師、按摩・マッサージ・指圧師、看護師、臨床検査技師、理学療法士
第二段階 JOF加盟団体に入会:日本オステオパシー学会(JOA)の場合は、1日5時間のセミナーを5回以上受講し学会入会面接を合格し学会会員に。ここから200時間以上のセミナー参加後、会長推薦を得る必要があります。
これで、一応の受験資格は取れます。
但し、オステオパシーに即した基礎医学と、オステオパシー全般の実技が試験内容ですので、これらを全てクリアするには、かなりの学習準備が必要と思われます。この学習準備がどの位必要かは個人差があります。やはりJCOで学ぶことが、最も確実で近道であるといえます。
- 学校に入って、MRO(J)をとるメリットは何ですか?
日本オステオパシー連合(JOF)はOIA(Osteopathic International Alliance)の基準を満たす教育水準を定め、MRO(J)の試験制度を確立しています。JOFの認定校であるJCOはこの基準に沿うべくカリキュラムを組んでおります。いまは政府公認の資格ではありませんが、それに準ずるものです。JCOのような高いレベルの教育を受けて獲得したものは、将来は国際的にも評価されます。
独立開業に関する質問
- 独立開業するには?
開業のテクニックはインターンで学べますし、施術ベッドが一台あれば開業可能です。詳細は開業までのプロセスを参照して下さい。
- 卒業後の展望は? また、卒業後に技術をきたえる場はありますか?
独立開業が一番です。卒後セミナーとして毎週行われているJOA国内セミナーや年一回のJOA国際セミナー・JOFのセミナーや知音会(OB会)の勉強会等の参加で生涯学ぶ環境が提供され技術の向上が図れます。またMRO(J)取得者は毎年3月に行われているアメリカ・オステオパシー学会のコンボケーションなどにも参加が可能です。