テーマ:「交感神経の緊張を鎮める、オステオパシーのテクニックと考え方」
講師:JCO「体表解剖・触診」講師 佐藤 鉄也、MRO(J)
開催日:2022年9月18日(日)
会場:JCO1階教室


今年2回目となる「オステオパシー入門セミナー」を開催いたしました。
セミナー当日は台風14号が九州に上陸し、東京でも交通の乱れがありましたが、無事に開催することができました。
このセミナーは、オステオパシーに興味を持ったが、「オステオパシーってどんなものなのだろう?まだよくわからないし、もっと知りたい」という方のために、毎回さまざまな切り口でオステオパシーを紹介していく企画です。
オステオパシーとはどんなものなのか、気軽に触れ、知ることのできる場として、医療業界の経験の有無を問わず、どなたでもご参加いただける場として実施しております。

オステオパシーとは、ヘルスケアの総合的なシステム
冒頭では、オステオパシーとは何なのか、その定義や基本4原則、体性機能障害などの重要なコンセプトについて、簡単に触れました。また体性機能障害の見つけ方として、視診や触診による指標を紹介しました。特に、触診や手技は、オステオパシーでは重要なものだが、あくまでも手段の一つであり、オステオパシーとは特定の治療法やテクニックのことを指すものではない、ということが強調されました。
次いで、触診の初歩的な練習にもチャレンジ。模型で骨の輪郭を感じたり、自分自身の皮膚や筋膜、筋肉、骨の感触を感じたり。身体にあるさまざまな組織の触診を体験しました。

オステオパシーの臨床における交感神経の重要性
今回は交感神経がテーマなので、後半ではまず、初歩的な自律神経(交感神経と副交感神経)の機能と解剖学について学びました。交感神経の治療のポイントとなる「交感神経幹」と「側副神経節」については、少しだけ詳しく触れました。
また、なぜ交感神経の治療が臨床的に重要なのか、その活動亢進が長期的に人体にもたらす影響についても学びました。
交感神経にアプローチするテクニックとして、今回は2つをご紹介。「リブ・レイジング(肋骨挙上)」と「側副交感神経節抑制テクニック」を、参加者同士で練習しました。
テクニック練習に際しては、胸椎や肋骨の解剖学の説明と触診練習も行い、実際に人体に触り慣れていない方でも、正確に練習できるようにサポートを行います。
テクニックをやった上での感想は、十分に時間を取れなかったこともあり、練習前後での変化は感じられたり、感じられなかったり。それでも、楽しみながら練習できたのではないかと思います。

セミナーで得られたものは?
2時間という限られた時間でしたので、十分に理解するところまでできたかはわかりません。しかし、基礎医学の知識を基にしたオステオパシーの思考プロセスや、何を狙いとしてテクニックが選択され行われるのか、またオステオパシーの手技の実践における触診の重要性など、体験を通して垣間見ることはできたのではないかと思います。

ご参加いただいた方には、台風の近づく中お越しいただき、感謝いたします。
本セミナーへの参加によって、オステオパシーに対する興味がさらに深まってもらえたようだと嬉しいです。

次回セミナーのご案内
入門セミナーは、今後も不定期で開催してまいります。
次回、第3回入門セミナー、「腰痛へのオステオパシー的アプローチ」は、10月16日(日)にオンラインで開催いたします。

以下のリンクからお申込みできますので、興味を持たれた方はぜひご参加ください。