2024年6月8〜16日に解剖実習のために海外研修を実施しました。
場所は本校の名誉講師でもあり、ジョーンズストレイン・カウンターストレインの第一人者でもあるエドワード・ゲーリング先生が教鞭を取られているWestern University of Health and Science College of Osteopathic Medicine of the Pacific – Northwestでの実習をさせていただきました。
最新の解剖実習室があり、1分間に4回室内の空気が入れ替わっているとのことで、通常は独特の匂いがあり、別棟になっていることが多いのですが、メインの校舎の中心にあり、ドア1つ隔てて全く独特の匂いが全くしない画期的な作りになっています。
今回の解剖実習は今までとは全く違う形での解剖になりました。
通常は解剖学の教授が手ほどきをしてくださるのですが、今回はゲーリング先生が5日間フルでアテンドしていただき、解剖を進めていただきました。通常は解剖マニュアルに沿って行うのですが、ゲーリング先生主導で剖出しやすくキーポイントがわかりやすい部分から進めていきました。
結果として、観察できなかった部分もありましたが、マニュアルの手順での剖出の仕方では見られないものが観察できたり、今まででは剖出しきれていなかった、より深部の構造にもアプローチすることができました。
その過程で剖出した部分のSCSとのつながりをご教授していただいたり、可動点の構造的根拠を確認しながら進みました。
解剖実習の後、解剖した部分に関連したSCSの圧痛点と施術の方法や関連した臨床症例などの勉強を毎回行いました。
研修中にNetter 解剖学アトラスの第5版~第8版、現在編集中の第9版の編集に携わっているDr. Brion Benninger, MD, MSc とお会いすることができました。記念に2種類のNetter 解剖学アトラス第8版をいただきました。また、VRでの解剖を体験させていただきました。将来的にはそれを診断に使えるようにしていくとのことでした。
大変お世話になっている教科書の編者の方とお会いでき、光栄です。
やはり、解剖書での学習や理解には限界があり、実際を観察することで臨床でのアプローチが大幅に変わることを参加者も実感できたと思います。
今後に関わるクライアント様により正確で的確な結果の出るアプローチができるようになると思います。
平塚 佳輝, BSc(Hons)Ost., MRO(J)
ジャパン カレッジ オブ オステオパシー学長
海外研修引率担当