カイロプラクティックを2年学んでインターンの時期から1年半カイロプラクティックの治療院で働き、そこでオステオパシーに出会い、1993年にJCOの前身のJSO(当時はインターン過程の無い2年制)に入学し、筋肉エネルギーテクニック(MET)を教わることになりました。
小嶋 智, MRO(J)
Mobility経営
1969年生まれ 東京都出身
ジャパン・カレッジ・オブ・オステオパシー2期卒
日本オステオパシー学会会長 ジャパン・オステオパシック・サプライ代表取締役
筋肉エネルギーテクニック・直説法/軟部組織・スポーツ領域 講師
https://mobilityoste.co/wp/
筋肉エネルギーテクニックは世界中でよく使われてるオステオパシーのテクニックのトップ4に入るテクニックです。
この当時あまりオステオパシーの情報も無く、METの授業のテキストはなんと31ページしかないテキストで学んでいました。Windows95も発売される前で、ワープロにカメラも写ルンですの使い捨てカメラで、ギリギリダイヤル回して撮影していた時代でした。
このテキストはおそらく国際セミナーの情報をまとめたものだったのではないかと思われます。
いま読み返してみるとこれでは・・・・といった内容です。ですが懐かしくもあります。
現在のジャパン・カレッジ・オブ・オステオパシーの筋肉エネルギーテクニックのテキストはThe Muscle Energy Manualの翻訳版3冊に国際セミナーの情報が加わり四肢も追加された内容なので、当時とは比較にならないほど詳細であり理論的になっています。
卒業間近にマニュアルメディスンの原理が1995年に発売され、ようやく筋肉エネルギーを学ぶバイブルとなっていきました。
ただこの書籍は、筋肉エネルギーテクニックだけでなく直説法のHVLA(イメージとしてはポキってやつです)テクニックにも書かれている書籍でもあり、筋肉エネルギーテクニックとしては内容は半分といったものでした。それでも当時はよくまとまっている書籍だと思って学んでいました。
カイロプラクティックを学んでいた関係で、卒業後JCOの直接法の授業を担当することになり、後の学生がカークスビルオステオパシー医科大学(KCOM)へ海外研修に行った際、構内の購買部でThe Muscle Energy Manualの3冊セットを購入して帰ってきたのがきっかけで、この書籍を知ることに。
図や写真をみてるだけで我々習ってきた情報と大きく違うことが伝わり、この書籍に書かれている内容をところどころ訳しながら学び始めました。
妻に頼んで英文を翻訳してもらい、どうしても知りたい腰椎と仙骨の関係性のところから学び始めたのを今でも覚えています。
直接法も筋肉エネルギーも同じ直接的テクニックに分類され、バリアの限局などは同じ技術を要するために、この筋肉エネルギーマニュアルの理論を直接法の授業に導入していきました。
現在英文の書籍は入手困難になり古本でも一冊6万などで売買されていたりします。
筋肉エネルギーテクニックはFred L. Mitchell, Sr.によって開発され、その息子のFred L. Mitchell, Jr.によって体系立てられ、改定されて書籍にまとめられ、Fred L. Mitchell, Jr.の息子のP. Kai Galen Mitchell,によって発展と親子3代によって受け継がれています。
1995年発売のマニュアルメディスンの原理の書籍の著者フィリップ・E・グリーンマンなどはFred L. Mitchell, Sr.から習った流れの筋肉エネルギ-テクニックで、Fred L. Mitchell, Jr.が改定していった本来のミッチェルファミリーの筋肉エネルギーマニュアルと考え方も違うところも多々見受けられます。
この書籍を知れば知るほど、ミッチェルの筋肉エネルギーテクニックをどんどん知りたくなっていくことに。
初代JOA会長の平塚晃一先生も、ミッチェルファミリーにいろいろとコンタクトを取ってはいたが、10年以上も実現しなかったと聞いています。また日本オステオパシー連合(JOF)でも日本でセミナーを行ってほしいことを連絡してみたりもしてみましたが返事も帰ってこない状況でした。まあミッチェルファミリーにしてみれば全く知らない組織ですし、実際に会って話す事の重要性でもあるでしょう。
そのような状況が長く続き、私も日本オステオパシー学会の会長の役職に付き、学会代表としてAAO米国オステオパシー学会のコンボケーションに参加する立場になり、ジャパン・カレッジ・オステオパシーの筋肉エネルギーテクニックも担当することになっていたそんな時期に、AAOコンボケーションでミッチェルファミリーに会うことが出来ました。
何回かお会いするうちにP. Kai Galen Mitchell,先生と親しくなり、日本オステオパシー学会(JOA)の教育や学会の教育機関であるジャパン・カレッジ・オブ・オステオパシー(JCO)でもこのミッチェルの筋肉エネルギーテクニックの教育を行いたい!と何度もお願いしているうちに熱意が通じて、日本でのセミナーの開催を引き受けていただけました。2014年からミッチェルインスティチュートのすべてのコースを日本で紹介しようと、現在も継続して来日してセミナーを行ってもらっています。
そしてこの学会での国際セミナーの情報がJCOの筋肉エネルギ-テクニックの教育に反映されています。
JCOの筋肉エネルギーテクニックの教育は、単なる筋肉エネルギ-テクニックでは無く、創始者直系のミッチェル筋肉エネルギーテクニックなのです。日本でミッチェル筋肉エネルギーテクニックが学べることは実は凄いことなのです。
日本での教育に使う筋肉エネルギーの良いテキストが存在しない事、教育にはこの3冊の書籍を使いたいので是非日本語版の翻訳出版をさせて欲しいとP. Kai Galen Mitchell,先生に猛プッシュし続けたりもしました。
日本語の翻訳出版は認めてもらったのですが、コピーされるのでデジタルでの出版しか認めないと、ここの説得に数年かかることに。後に紙媒体のでの出版を了承してもらい書籍での出版になりました。
このThe Muscle Energy Manualの3冊はすでに2巻まで翻訳出版されていて、JCOのMETの授業で使われています。私が学んだ31pのテキストから比較すると膨大な情報量です。
オステオパシー関連の書籍はこちらからhttps://shop.osteopathic.jp/
来年春には第3巻が出版予定で、翻訳していただいたPTの高橋さんと監修した私、この書籍に惚れ込んで実際にミッチェルファミリーに会いに行ってしまった小児領域講師の細田先生と3人で、「筋肉エネルギーマニュアル出版記念対談」のZoomによる無料のトーク番組でミッチェル筋肉エネルギーテクニックの魅力を語る予定です。興味のある方は是非参加いただければと思います。
第11回サタデー🌛オステオパシー
Osteopathy x 究極の翻訳
1.理学療法の世界
2.最的な翻訳担当者との出会い
3.きっかけはバナナ
4.東京オリンピックから見えた理学療法士とは
5.電車で毎日コツコツ
6.ミッチェル英語の苦労話
7.細かいオステの本
8.My MET
9.伝言ゲームエンディング:ワクチン接種後の問題とコロナ感染後後遺症を防ぐ、米国オステオパシー医師D.O.の話
登録はこちら
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZAkfuGhrTIoH9xxxD4AviibXGdyRyWs3k7c
また筋肉エネルギーマニュアルに関する情報やの書籍情報などもTwitterにて発信しています。
この書籍について知りたい方はこちらものぞいてみてください。
続く 次回はミッチェル筋肉エネルギーについて